天童の風景をかたる場合は、やはりこの夜景を抜きにしては始まらない。
人間将棋の行われる、巨大な将棋盤を見下ろす将棋供養塔の脇を北にしばらく歩くと、目的の場所に 到達する。そこは、四季を通して市民に親しまれている舞鶴山の象徴である大けやきがそびえ立つ、ちょっとした広場になっている。
この山頂の広場からは、天童市の中心街から北の外れまでが一望できる。すぐ目の前には天童温泉の近代的な ホテル群が軒を並べ、すばらしい夜景に花を添えているようにも見える。
近年展望スペースも設けられ、より市民に開放された広場に変わってきた。若者にも人気のデートスポットでもある。
この夜景を見る度に、自分はこんなにきれいな街に住んでいるんだと言うことをつくづく感じさせられる代表的な風景である。
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天童温泉の西側には近代的なホテル群が立ち並んでいる。冬もクリスマス間近になると、毎年 そのホテル群の一郭に巨大なクリスマスツリーが出現する。現在はどうかわからないが、以前はまぎれもなく 日本一大きいツリーであった。このツリーは「ホテル王将」の協力により作成されている物で、もう数十年に渡り続けられている。
また、このツリーの場所から天童駅前までの区間には、ミニ電球で象られた光のオブジェが並び、クリスマスをいっそう盛り上げている。車の通らなくなった深夜に眺めると、そこはまるでおもちゃの国に迷い込んだような気にさえさせるファンタジックな空間へと変身する。 (最近は残念ながら実施されていません)
国道13号沿いには、平成4年にべにばな国体の中核施設として誕生した山形県総合運動公園がある。
その後私設は広く市民に解放され、特に全体の1/3を占める公園部分は市民の大事な憩いの場所となっている。
この公園の一郭に小さな丘があり、毎年春になると見事な紫の絨毯を身にまとい、市民の目を和ませてくれる。
その鮮やかさには一瞬目を疑ってしまうほどのすばらしさであり、この丘の向こうのアスレチック施設で遊ぶ子供たちを、丘の頂上から見下ろすと、そこはまるで別世界にある子供の国に迷い込んだ気持ちにさえなってしまうような、美しい場所なのである。