1999/09/01

星賀光の
電網的ふしぎの旅



 最近とても「もったいない」と思うことがある。

 まず月に二度ほど、この天童市から発信された映像がテレビで全国放送されていること。しかし天童市に住んでいる人はあまり知らない。また大都会に住んでいなければ出来ないと思われていた、仕事帰り球場に足を運び応援しながらビールを飲むこと。でも今は、これが天童にいても出来る。しかしこれも天童市のほとんどの人が出来ると思っていない。
 何のことかお分かりでしょうか。これらの出来事は、サッカーJリーグ二部に所属する「モンテディオ山形」のことなのです。
 モンテディオ山形(当時NEC山形)は1994年にJFLに昇格し、リーグでの活躍を続けています。今年で6年目、Jリーグが二部制に移行し、モンテディオは二部に加盟している。現在は6位ながら、強豪チームを相手にはつらつとしたプレーを見せてくれている。
 そしておらがモンテディオ山形を応援しようと、1994年にサポータークラブ(クラージュ)が誕生し、最初は慣れないながらも一生懸命応援していた。それが今では観客席全体を巻き込んで、山形らしい楽しく素晴らしい応援を続けている。
 そのモンテディオ山形のホームゲームは、ほとんど天童市の山形県総合運動公園(通称:国体公園)競技場で開催されており。駐車場の心配をすることもなく、試合を観戦することができる。また今年から競技場には電光掲示板オーロラビジョンが設置され、モンテディオ山形のゴールシーンが繰り返し映されたりしている。
 自分のまちにプロチームがあるなんて、なんとすてきなことだろう。これまで天童では無理と思っていたことでも、何とかすれば出来るかもしれないと思わせてくれる。
 目の前で繰り広げられるシーンを見て、新鮮な感動を体験してみてください。まず競技場に足を運んでみては如何ですか。
 天童を含め日本のほとんどの地方は、情報といえばほとんど東京経由のものでした。そして東京経由の情報にあこがれさえも抱いていたのかもしれない。20数年前東京のローカル放送だった「ギンザナウ」が、山形で見られていたこと。これは、東京の情報をありがたく思っていた時代を象徴している。しかし時代は流れ、人はそれぞれの価値観で行動しはじめ、多様化した情報を必要としている。
 自分に必要な多様化した情報を得るには、テレビ・ラジオなどのマスコミだけに頼っていては、無理がある。意外とすてきな情報は目の前にあるのかもしれない。自分の足元をしっかり見ていないと、変動の激しい時代に付いていけなくなるのかもしれない。
 2002年に日本と韓国で開催される「サッカーワールドカップ」の、ベースキャンプ地に天童市が立候補します。天童市がベースキャンプ地になれば、国体公園で世界のプレーが直に見られるかもしれません。こんなに大きなチャンスを生かすのも、殺すのも、天童市に住んでいる一人一人なのかもしれません。
 誰かがしてくれると思っても、誰がしてくれるのでしょうか。このままで、何も起こらなくてはとっても「もったいない」ので、ちょっと行動してみませんか。まず競技場に足を運んでみてください。そしてモンテディオ山形を通して、もう一度天童市を見てみたら、きっと何かを発見できるかもしれません。

関連URL
モンテディオ山形公式ページ
 「FORZA MONTEDIO」
   http://www2s.biglobe.ne.jp/~montedio/
  (現在は http://www.montedio.or.jp )
モンテディオ山形サポーターページ
 「montedio support station」
   http://user.ncv-y.co.jp/~montedio/



特集に戻る
表紙に戻る