てんどうニュースはモンテディオ山形法人化を応援します


モンテディオ山形法人化
 山形県で唯一のプロスポーツチーム、サッカーJFLの「モンテディオ山形」は、Jリーグアクションプランによる、Jリーグ2部制度開始の1999年までに参加条件というハードルをクリアしなくてはチームそのものが消滅してしまう。

 モンテディオ山形は、1992年に山形で開催された「べにばな国体」の社会人サッカーの強化企業となったNEC山形が出発点である。その後もNEC山形は、東北地区では続けて一番の成績を残し、1994年よりJFLに昇格した。
 成績は13位・10位・8位と年々順位を上げており、着実にチームのレベルアップをはかってきた。しかし、昨年暮れにJリーグより出された「アクションプラン」により、1999年にJFLを発展解消し、Jリーグを2部制にすることが明らかにされた。しかし、その為にはクリアしなくてはいけないハードルがあり、モンテディオ山形にとっては第一番目の「法人化」が現在最大の課題である。
 運営費・人件費を含めると、年間3億円が必要であるといわれるが、現在まだ半分しか集まっていないらしい。現在モンテディオ山形は活動理念を示し、後援会と共に法人会員・個人会員を募集し法人化、そして2002年のJリーグ1部入りを目指している。

メディアと個人
 「Jリーグ」というと、現在は開幕の熱気はどこに行ったのかという報道だけが聞かれ、まるでどこの競技場も閑古鳥が鳴いているような感じがしている。確かに全体を見ると入場者数は減っているものの、地元密着型のチームは年々入場者数を伸ばしている。

 また開幕当時はどこのテレビ局も試合を放送し、その高い視聴率から、これからは野球よりJリーグと言う人も現れる状態だった。でも今はそう言う人はいない。

 当地天童でも、一瞬の風のようにJリーグブームが吹き荒れ、県の総合運動公園にある陸上競技場はJリーグ公式戦対応のスタジアムに変身した。現在はモンテディオ山形のホームゲームとしてJFLの試合が行われている。

 しかし、この変化は何を意味しているのだろうか。そして、熱は徐々に冷めてしまったようだが、これはどういう事なのだろうか。

 現在の山形天童の事を中心に考えてみると、プロ野球の試合は中山町の野球場で年に1度か2度程行われるが、まさしく村の祭りのようなものであり、試合が終わればまた来年という雰囲気である。また、野球場に見に行く人は、ひいきのチームの応援というよりも、野球鑑賞の感覚に近い。つまりプロ野球の場合どんなに好きなチームがあると言っても、ほとんどの場合は「テレビ」に写される画面のチームである。そしてどんなに好きなチームがあったとしても、地元のチームになることは不可能である。

 それに比べサッカーは、Jリーグの基本的な考え方から見ても、世界のサッカーリーグを見ても、どんな地域であれ、プロチームが存在する可能性はあるし、現在天童においては、2部とは言うもののプロスポーツの試合に直接に触れることができる環境がある。更に目の前のフィールドで活躍する選手達は、興行の為だけにこの地を訪れた選手ではなく、地元のチームの選手なのである。

 地元にあるということは、テレビというフィルターを通さずに目の前で感動が繰り広げられる。そしてそれを体験する為には、競技場に足を運ぶことが必要になる。

 そして、地元だからこそ、ビールを片手に照明に浮かび上がるフィールドを見ながら、ひいきの選手を応援し、ゴールの瞬間に歓喜の声を上げることができる。勝てば勝利の美酒を酌み交わし、負ければ憂さ晴らしに飲みに行く。野球ならば大都市でしか体験することのできないことが、サッカーのお陰で地元で体験することができる。

 しかし、このままの状態で半年が過ぎると、そんな体験は今後ずっと無理になってしまう。

 テレビは確かに色々なことを写し出すが、実際目の前で繰り広げられる「生の迫力」にはかなわない。この地は、田舎といわれ、これまでは「生」に接することが極端に少なかった地域であったかしれない。しかし、少ない中でも存在していた本物の「生」の良さも忘れてしまったのだろうか。

 サッカーに対して個人的な好き嫌いはあるにしても、プロスポーツのある生活を一度体験して、その感覚はどうだったかを知らずにあきらめないで欲しい。まず競技場に足を運んでその時の感覚を試してもらいたい。

 そして、「良い雰囲気だな」と思うならば、何らかの行動にうつすことだ。


FORZA MONTEDIO!
JFL「モンテディオ山形」の事が気になった人は
情報満載のホームページ「FORZA MONTEDIO!」へ今すぐリンク


コラムに戻る てんどうニュースに戻る